結論から述べると、万座毛の正しい読み方は「まんざもう」です。初見では「まんざげ」「まんざもう」など読み方に迷う声も散見されますが、行政上の登録や観光案内においても公式に「まんざもう(Manzamo)」で統一されています。
この特異な名称の起源は、今から300年前の琉球王朝時代にまで遡ります。1726年、琉球王国第13代国王である尚敬王(しょうけいおう)が、北部の今帰仁(なきじん)巡視の途次、恩納村(おんなそん)のこの地に立ち寄りました。眼下に広がるエメラルドグリーンの大海原と、断崖の上にどこまでも広がる緑豊かな天然芝の台地を目にした尚敬王は、その広大さに心を打たれ、次のように感嘆したと伝えられています。
「万人を座らせるに足る毛(野原)である」
一万人もの人々が腰を下ろして集えるほどの雄大な原っぱ――この国王の言葉こそが、「万座毛」という地名の直接的な命名理由です。単なる景勝地という枠組みを超え、国王の威光と自然への敬意が結実した歴史的モニュメントであることが分かります。