かつての少年少女バレーボール界には、指導者による大声での怒号、長時間の説教、威圧的な態度といった昭和・平成型のスパルタ指導が根強く残っていました。しかし現在、福岡県小学生バレーボール連盟 指導者講習会を通じて、指導現場のパラダイムシフトが急速に進展しています。
公益財団法人日本バレーボール協会および福岡県バレーボール協会では、暴言・体罰・パワーハラスメントの根絶を最重要課題と位置づけ、公認指導者ライセンスの更新要件にコンプライアンス研修やアンガーマネジメント、子どもの発育発達学の履修を義務付けています。ベンチ入りする指導者に対してライセンス保持が厳格化されたことで、「指導者資格を持たない保護者コーチが好き勝手に怒鳴り散らす」光景は大会の公式会場から急速に排除されつつあります。
県内の先進的なジュニアクラブでは、「心理的安全性」の確保が勝敗以上に重視されるようになりました。ミスをした選手をコート上で叱責するのではなく、選手自らに「なぜ今のレシーブが乱れたのか」「次はどう動くべきか」を考えさせる問いかけ型のコーチングが浸透しています。結果として、指導者の顔色を伺って委縮したプレーをするチームよりも、子どもたちが自主的に声を掛け合い、笑顔でハイタッチを交わすチームの方が緊迫した終盤で粘り強さを発揮するというデータも現場で実証されています。