ここまでの理論を完璧に定着させるため、実際の試験で合否を分ける平均分子量 練習問題と解説をステップ形式で確認します。解法の流れを整理した平均分子量の求め方 詳細まとめとして活用してください。
【問題1:混合気体の基本計算】
メタン(CH₄、分子量16.0)とプロパン(C₃H₈、分子量44.0)が体積比3:1で混合された気体がある。この混合気体の平均分子量を求めよ。また、同温・同圧において、この混合気体は空気(平均分子量28.8)と比較して浮上するか沈降するか答えよ。
【ステップ解説】
同温・同圧下では体積比=モル比となるため、モル分率はメタンが 3/(3+1) = 3/4、プロパンが 1/(3+1) = 1/4 です。
平均分子量 M̄ = 16.0 × (3 / 4) + 44.0 × (1 / 4) = 12.0 + 11.0 = 23.0
得られた平均分子量23.0は、空気の平均分子量28.8よりも小さいため、空気より密度が小さくなります。したがって、この混合気体は空気中で「浮上する」が正解です。
【問題2:高分子化合物の重合度逆算】
あるポリエチレン試料の数平均分子量を浸透圧法により測定したところ、2.80×10⁴であった。エチレン(C₂H₄、分子量28.0)の重合度(平均重合度 n)を求めよ。
【ステップ解説】
ポリエチレンの繰り返し単位(モノマー残基)は [-CH₂-CH₂-] であり、式量は炭素12.0×2 + 水素1.0×4 = 28.0 です。
高分子の平均分子量 = 単量体の式量 × 平均重合度 n より、
2.80 × 10⁴ = 28.0 × n
n = (2.80 × 10⁴) ÷ 28.0 = 1.00 × 10³(1000)
したがって、このポリエチレン分子は平均して約1,000個のエチレン分子が重合して構成されていることが導き出されます。