ひもかわうどんが持つポテンシャルを家庭で120%引き出すには、つゆの粘度と油分のバランスが鍵を握ります。細い麺と異なり、幅広麺はあっさりした薄味のめんつゆだと「つゆが麺の表面を滑り落ちてしまい、小麦の味しかしない」という物足りなさに陥りがちです。ここで威力を発揮するのが、北関東特有のコク深い肉汁です。
家庭でプロの味になる「濃厚豚バラ肉汁」の作り方
地元・桐生や周辺地域で昔から愛されているひもかわうどんの定番具材は、豚バラ肉、長ねぎ(深谷ねぎ等の甘みの強い品種)、油揚げ、しいたけや舞茸などのキノコ類です。この素材から出るアミノ酸と油分が、幅広麺をしっかりと受け止めます。
実用的なひもかわうどんの肉汁つけ汁の作り方は次の通りです。
- 具材の下準備:豚バラ薄切り肉150gを一口大に、長ねぎ1本を斜め薄切りに、油揚げ1枚を短冊切りにします。
- 香ばしさを引き出す:小鍋にごま油小さじ1を熱し、豚バラ肉と長ねぎを中火で炒めます。肉の色が変わり、ねぎに軽く焦げ目がつくまで炒めるのが、つゆに深みを出す隠れた技術です。
- 出汁と調味料を合わせる:だし汁(かつお・昆布)400ml、醤油大さじ4、みりん大さじ3、酒大さじ1、砂糖小さじ2を投入し、油揚げを加えます。
- 短時間で煮含める:沸騰したら弱火にし、アクを丁寧に取り除きながら3〜4分煮て火を止めます。
このひもかわうどんのつけ汁レシピで作った熱々の肉汁に、冷水でキリッと締めた冷たいひもかわうどんをくぐらせて食します。豚肉の甘い脂をまとった幅広麺が、喉元をトゥルンと滑り落ちていく感覚は格別です。
圧倒的なスープ持ち上げ量を誇る「カレーうどんアレンジ」
もうひとつ、愛好家の間で絶大な支持を得ているのがひもかわうどんのカレーうどんアレンジです。通常のうどんではスープが滴り落ちてしまいますが、ひもかわうどんの平たい表面は、とろみのあるカレールーをまるでラザニアのように面全体で受け止めます。
市販のカレールーを溶いた和風だしに水溶き片栗粉で強めのとろみをつけ、茹でたての麺に絡めるだけで、一口ごとに濃厚なスパイスと小麦の甘みが口いっぱいに押し寄せます。紙エプロンを二重に着用してでも挑む価値のある、破壊的な美味しさを誇るアレンジです。