フットサルとサッカーの最も直感的な差異は、競技人数と空間のスケールにあります。サッカーが各チーム11人(計22人)で競うのに対し、フットサルはGKを含めた5人(計10人)で行われます。この人数の差以上にプレー環境を激変させているのが、ピッチの有効面積です。
国際標準規格において、サッカーのピッチサイズは約105m×68m(面積:約7,140㎡)が一般的です。一方、フットサルの国際基準ピッチは40m×20m(面積:約800㎡)に規定されています。計算上、フットサルのピッチはサッカーの約8.9分の1しかありません。ピッチ全体の面積を1人あたりの専有面積に換算すると、サッカーが1人あたり約324㎡をカバーするのに対し、フットサルは1人あたり約80㎡と、約4分の1の超高密度空間でゲームが進行します。
加えて、ゴール寸法も大きく異なります。サッカーのゴールが幅7.32m×高さ2.44mであるのに対し、フットサルのゴールは幅3m×高さ2mとハンドボールと同一規格です。ゴールが小さいということは、GKが身体全体を広げればシュートコースの大部分を遮断できることを意味します。そのため、フットサルでは「遠くから豪快に蹴り込む」よりも、「狭い隙間をワンツーや裏抜けで崩し、GKの逆を突いてコースへ流し込む」という緻密なフィニッシュワークが構造的に求められます。