50代を迎えてからの野際さんは、日本ドラマ界に欠かせない大黒柱として圧倒的な存在感を発揮します。その代表例が、1992年の社会現象ドラマ『ずっとあなたが好きだった』です。佐野史郎さん演じる息子・冬彦を異常なまでに溺愛する姑・悦子役を怪演し、日本中に「マザコンブーム」「過干渉ブーム」を巻き起こしました。
その後も活躍の場を広げ、2000年代以降はシリアスからコメディまで縦横無尽に演じ分けました。
- 『ダブル・キッチン』『トリプル・キッチン』:山口智子さんらとの嫁姑バトルをユーモラスに演じ、新境地を開拓。
- 『TRICK(トリック)』シリーズ:仲間由紀恵さん演じる主人公・山田奈緒子の母で書道家の山田里見(母親役)を担当。「文字には不思議な力があります」という決め台詞とともに、独特のシュールなユーモアを披露。
- 『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』:第2シリーズで内科統括部長・馬淵一代役として君臨。圧倒的な威厳とオーラで大門未知子と対峙。
上品さと知性をベースに持ちながら、コミカルな役柄や狂気を孕んだ役柄まで完璧に演じ分ける表現力は、世代を超えて視聴者を惹きつけました。