あれから28年が経ち、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のジャンプ台に立つ現代のエース、小林陵侑らの姿に、あの白馬の残り香を感じるファンは少なくない。用具のハイテク化が進み、風向風速補正システム(ウインド・ファクター)が導入された現代のジャンプ競技は、1998年当時とは大きく様変わりした。
だが、極限のプレッシャー下で自らの身体を風に委ねる覚悟、そしてチームとして勝利を掴み取る泥臭い執念は、間違いなく1998年の白馬から脈々と受け継がれている。原田や船木たちが残した「圧巻の美しい飛び」という美学は、今なお日本の若手ジャンパーたちが胸に抱く指針であり続けている。