楽曲の冒頭で強烈なインパクトを残すのが、「キリンが逆立ちしたピアス」という不思議なフレーズです。ネット上でも「どんなデザインなのか」「実在するのか」と長年議論が交わされてきました。
「キリンが逆立ちしたピアス」が象徴するアンバランスな恋心
首の長いキリンが逆立ちをするというアクロバティックで少し奇妙な造形は、ファンシーショップで見つけたキッチュなアクセサリーを連想させます。洗練された高級ジュエリーではなく、どこかヘンテコで思わず笑ってしまうようなデザインを選んでくる彼氏のキャラクター、そして「こんな変なものをくれる彼が好きだった」という主人公の愛おしさが、このワンフレーズだけで鮮やかに描き出されています。
昭和カルチャーの金字塔「象が踏んでもこわれない筆箱」の元ネタ
クライマックスに登場する「象が踏んでもこわれない筆箱」は、1965年にサンスター文具が発売した「アーム筆入」の伝説的テレビCMが元ネタです。本物の象に筆箱を踏ませる実験CMは当時の子供たちの間で社会現象となり、昭和から平成初期を象徴する定番アイテムでした。
作詞を手掛けたギターの破矢ジンタ氏は、ノスタルジーとユーモアを絶妙にブレンドすることで、リスナーが思わず情景を頭に浮かべてしまうリアリティを構築しました。「グランドピアノ」のような桁違いの大物から「3枚の割引券」のようなセコい紙切れまでが同列に並ぶことで、主人公にとって彼からもらったものは「値段に関係なくすべてが等しく宝物だった」という純粋な想いが浮き彫りになります。