生ドーナツ作りで最も多い失敗原因が「生地が油を吸いすぎて重たくなる」という現象です。これを防ぐためには、物理的な油温管理と生地表面のコンディション管理が欠かせません。
揚げる工程における最大の鉄則は、「油温175℃を保ち、片面約1分〜1分20秒ずつ短時間で揚げること」です。温度が165℃以下に低下すると生地の吸油率が急激に跳ね上がり、逆に185℃を超えると中まで熱が通る前に表面だけが焦げてしまいます。また、2次発酵が完了した生地の表面を数分間空気にさらし、うっすらと乾燥膜を作ってから油に投入することで、余分な油の侵入を劇的にシャットアウトできます。
そして、中身を満たすフィリングにはカスタード生クリーム 黄金比(ディプロマットクリーム)の採用が不可欠です。重厚なカスタードに対し、乳脂肪分38%〜42%の純生クリームを「カスタード5:生クリーム5」または「カスタード4:生クリーム6」の比率で合わせるのがベストバランス。生地の口どけスピードとクリームの融点が完璧に同期し、口に入れた瞬間に一体となって消える感動のテクスチャーが完成します。