今回の事案で最も痛ましいのは、自らの意思を表明することが難しい未成年被害者が巻き込まれてしまった点だ。幼い命が失われた事実に対し、怒りと悔やみの声が止まらない。母親(当事者として追い詰められていた精神状態があったにせよ、子供の生存権が侵された事実は極めて重い。
家庭という密室の中で、母親と子供は孤立無援の状態に置かれていた。児童相談所や自治体の保健師による訪問履歴の有無など、事案の発覚以前における行政アプローチの妥当性についても再検証が進められている。SOSを発することができない子供を守るための防犯・福祉ネットワークの目詰まりが、今回の悲劇によって露呈した形だ。