1980年代初頭、大阪から単身着した彼女が足を踏み入れたのは、劇団東京ヴォードヴィルショーだった。当時の演劇界はアングラカルチャーとニューウェーブが交錯する熱狂の渦中。若き日の彼女は、凛とした目元とスラリとしたスタイル、そしてどこかミステリアスな雰囲気を纏っていた。
舞台上でのエネルギッシュな演技はもちろんのこと、当時のスチール写真に刻まれた彼女の立ち姿は、現代のハイブランドのモデルと見紛うほどの透明感を放っている。当時の演劇仲間やファンにとって、彼女は単なる「面白い新人」ではなく、圧倒的な存在感を誇る表現者だったのだ。