メイクや身だしなみチェックで重宝されるダブルサイドミラーの構造は、平面鏡と凹面鏡(おうめんきょう)を組み合わせて作られています。表面には通常のガラス板の背面に銀やアルミニウムの反射膜を蒸着させた「平面鏡(等倍)」が配置され、顔全体のバランスを確認する用途で機能します。
裏面に採用されている拡大鏡は、表面がわずかに内側へ窪んだ「凹面鏡」の光学原理を利用しています。スプーンの内側に顔を近づけると大きく映る現象と同じで、光を一点(焦点)に向けて集めることで、対象物を拡大して見せる仕組みです。このとき、目と鏡の距離を焦点距離の内側に置くことで、歪みのない正立拡大像が得られます。
なお、2枚の鏡を向かい合わせて無限に奥行きが続くように見せる「合わせ鏡」は、反射した光が鏡の間を何度も往復する現象であり、表裏で異なる倍率を使い分ける両面鏡とは光学的なアプローチが異なります。