この状況下で、CDやアナログレコードの役割も劇的に変化した。もはや音楽を聴くための「再生媒体」ではなく、アーティストとのつながりを示す「コレクターズアイテム」としての性格が強まっている。豪華なブックレットや限定特典、あるいは美しいジャケットアートワークそのものが購入の目的だ。
デジタルでいつでも聴けるからこそ、手元に実物を置いておきたいという逆説的な所有欲が生まれている。レコードの針を落とす手間の心地よさが見直される一方で、CDは一度も開封されずに棚に飾られるだけの「推し活グッズ」へと姿を変えつつある。