かつてのアトレティコ・マドリードといえば、頑強なブロックを形成する「4-4-2」が代名詞でした。しかし、現在のディエゴ・シメオネ監督は相手のプレッシング構造や戦況に応じて自在に形を変える可変型「3-5-2 / 5-3-2」を主軸に据えています。
今季の基本スターティングメンバーの構成は以下の布陣がベースとなっています。
- GK:ヤン・オブラク(#1)
- DF(3バック):ロビン・ル・ノルマン(#24)、ホセ・マリア・ヒメネス(#2)、セサール・アスピリクエタ または ヘイニウド・マンダーヴァ
- WB(ウイングバック):マルコス・ジョレンテ(#14 / 右)、サムエウ・リーノ(#12 / 左)
- MF(インサイドハーフ・アンカー):ロドリゴ・デ・パウル(#5)、コケ(#6)、コナー・ギャラガー(#4)または パブロ・バリオス(#8)
- FW(2トップ):アントワーヌ・グリーズマン(#7)、フリアン・アルバレス(#19)
このシステムの最大の特徴は、「ハイプレスの実効性」と「中央での局面打開力」の共存にあります。前線からフリアン・アルバレスが猛烈なチェイシングを仕掛け、中盤ではロドリゴ・デ・パウルとコナー・ギャラガーがセカンドボールを刈り取る。ボール奪取後は、自由を与えられたアントワーヌ・グリーズマンが絶妙な立ち位置でパスを引き出し、一撃で相手の守備網を切り裂きます。
撤退守備時には両ウイングバックが瞬時に最終ラインへ吸収されて5バックを形成するため、失点リスクを極限まで下げる手堅さも健在です。試合終盤にはアレクサンダー・セルロートを投入して明確なハイタワーを前線に置くパワープレーへの切り替えも可能で、戦術の引き出しはシメオネ体制史上もっとも多彩と言えます。