工事トラブルの現場で頻繁に耳にするのが「エアコン エアパージ 真空引き 違い」に関する混乱です。「昔の職人は室外機のガスを使ってプシューと数秒で終わらせていた」という記憶を持つ方もいるかもしれません。この作業は「エアパージ(冷媒追い出し法)」と呼ばれます。
エアパージは、室外機にあらかじめ封入されている冷媒ガスの一部を放出し、その圧力で配管内の空気を力技で押し出す旧世代の手法です。しかし、現代のエアコン工事においてエアパージは事実上の完全禁止作業となっています。その理由は大きく2つあります。
1つ目は「フロン排出抑制法」による法的規制です。地球温暖化係数(GWP)を持つフロン類を大気中に故意に放出する行為は、法的な罰則の対象となります。2つ目は、現在主流となっているHFC系新冷媒(R32やR410A)の特性です。エアパージでは配管内の水分を蒸発・除去することが物理的に不可能であり、前述の加水分解による故障を確実に誘発します。現在、主要空調機器メーカー(ダイキン、パナソニック、三菱電機など)の工事説明書には、例外なく「電動真空ポンプを用いた真空引きの実施」が明記されています。