ネット上では、特定の海賊版サイトが消えては現れるイタチごっこが続いているように見えます。しかし、出版業界の著作権保護団体であるABJ(一般社団法人ABJ)やCODA(コンテンツ海外流通促進機構)の公表資料を検証すると、水面下の戦況は決定的な局面を迎えていることが浮き彫りになります。
ダンジョン飯 海賊版サイト閉鎖の理由の根底にあるのは、国境を越えた捜査機関の連携強化と、クラウドフレアなど大手コンテンツ配信ネットワーク(CDN)事業者に対する情報開示請求・差止命令の定着です。以前は東欧や中南米のサーバーを隠れ蓑にしていた運営者たちも、発信者情報開示によって本名や銀行口座が暴かれ、数億円から十数億円規模の巨額損害賠償請求訴訟を突きつけられて相次ぎ破滅しています。
現在ウェブ上に散見される「raw」を冠するサイトの多くは、実体としてのコンテンツを持たないダミーサイトか、クリックさせた瞬間に詐欺サイトへ強制リダイレクトさせるフィッシングの温床に過ぎません。もはや海賊版を探し回る行為そのものが、無駄な時間を浪費し、デジタル端末を危険に晒すだけの割に合わないリスク行為となっています。