検索窓に表示される「炎上」「噂の真相」という刺激的な言葉の背景には、利用者の認識ギャップと特殊な運航環境が生み出した3つの明確な要因が存在します。
第1の要因は、毎年実施される船舶定期検査(ドック入り)期間の運休です。フェリーなんきゅうは単一船による運航体制を敷いているため、船舶安全法に基づく定期検査期間中(例年2月中旬から3月上旬頃にかけての約2〜3週間)、代船を出せずに全便ドック運休を余儀なくされます。この運休告知を「航路廃止」「会社倒産」と早合点した一部のネットユーザーがSNSや質問サイトへ誤情報を書き込み、憶測が独り歩きした経緯があります。
第2の要因は、行楽シーズンの乗船積み残しによるSNSでの不満噴出(プチ炎上)です。ゴールデンウィークや秋の連休中、予約枠が満車であることを知らずに港へ直行した旅行者が、乗船を断られて予定崩壊に陥り、「現場の対応が不親切だ」「何時間も待たされた」と感情的な投稿を拡散させた事例が定期的に発生しています。
第3の要因は、錦江湾の湾口部特有の外洋性のうねりによる突発的な欠航です。湾内とはいえ外海(大隅海峡)と隣接しているため、台風接近時はもちろん、冬季の強い季節風や南西からの高波(波高2.0m以上)によって出航見合わせとなるケースがあります。これらはいずれも旅客の安全を守るための適法な運航判断であり、企業の不祥事や悪質トラブルといった意味での「炎上」ではありません。