2011年に入籍が公表されると、世間の反応は祝福とは程遠いものでした。ネット掲示板やSNSでは「若い女が老い先短い芸能人の遺産を狙っている」「保険金目当てに違いない」という悪意に満ちた憶測が瞬く間に拡散しました。当時、綾菜がブログにアップしていた家庭料理の写真にステーキや揚げ物が並んでいただけで、「脂っこい食事で早死にさせようとしている」「油もの攻撃」などと理不尽な攻撃の標的にされたのです。
バッシングはネット上にとどまりませんでした。自宅のポストにはカミソリの刃や脅迫状が投函され、駐輪していた自転車は原型を留めないほど破壊され、自宅の壁に落書きをされるなど、実生活を脅かす過酷な嫌がらせが数年間にわたって続きました。綾菜自身、当時は恐怖で外出もままならず、心身ともに極限まで追い詰められていたと述懐しています。
しかし、取材や関係者の証言、公の資料によって明らかになった現実は、世間の偏見とは正反対のものでした。客観的な事実関係を整理したのが以下の比較です。
実際には、前妻との離婚に際して全財産に近い資産を譲渡していたことや、過去の保証人問題などで、結婚当時の加藤茶には目立った財産が残っていませんでした。遺産を狙う動機そのものが成立し得ない状況だったにもかかわらず、「大御所芸人と若い女性」という構図だけで、世間は悪女のストーリーを作り上げてしまったのです。