徳之島にルーツを持つ島民や、島外で暮らす出身者たちは、掲示板の情報をどのように受け止めているのでしょうか。取材班がSNSや地域関係者の証言を丹念に検証したところ、二つの対照的な感情が浮かび上がってきました。
島外で暮らすある30代の出身者は、「故郷のニュースはテレビの全国放送では滅多に取り上げられない。何か事件や大きな出来事があったと実家から連絡が入ると、現地の空気を知りたくて思わず爆サイやTwitterを検索してしまう」と語ります。遠く離れた土地から故郷の平穏を案じるがゆえの検索行動が、PV数を押し上げる大きな要因となっているのは間違いありません。
一方で、島内で暮らす住民の表情には複雑な陰りが差します。現地で自営業を営む50代の男性は、「島はみんながどこかで繋がっている。誰かの噂話が掲示板に書かれると、あっという間に口コミで広がり、尾ひれがついてしまう。『掲示板にこう書かれていた』という話がそのまま日常の井戸端会議の話題になってしまうのが一番恐ろしい」と吐露します。
ネット上の書き込みが現実の人間関係を浸食し、時には何の罪もない住民が根拠のない風評被害に晒される。この「現場のリアル」は、画面の向こうで面白半分に閲覧するユーザーが決して見落としてはならない重い現実です。