法被帯の結び方にはいくつかの伝統的な流派やスタイルが存在します。参加する祭りの格式や本人の役割、激しさに応じて最適な結び方を選択することが肝要です。ここでは現場で重宝される3大定番の結び方をステップ順に解説します。
1. 祭り半纏の王道「神田結び(男結び)」の結び方
江戸の町火消や神田祭の担ぎ手が愛用してきた神田結び結び方は、祭り帯の中でもっとも粋とされ、ほどけにくさと立体的な美しさを兼ね備えています。
①帯の端(手先)を約30cm〜40cm取り、半分に折って左肩へ預けます。
②残りの帯(たれ)を腰骨に沿って胴に2周巻きつけます。
③2周巻き終えたら、帯の下側から手先を下ろし、たれを上から交差させて固結びの要領でひと結びし、しっかりと縦に締めます。
④下側の帯(手先)を水平に折り返して輪を作り、上側の帯(たれ)をその輪の上から巻き込むようにして、帯と胴の間の隙間へ下から上へと引き抜きます。
⑤結び目の形をふっくらと整え、結び目を右腰やや後方の位置へ回せば完成です。
2. 初心者でも端正に決まる「貝の口」の結び方
浴衣や着物でも定番の貝の口結び方祭りスタイルは、結び目が平らで引っかかりにくいため、山車の引き手や混雑した境内を歩く際に最適です。祭り帯結び方簡単な手法として女性や初心者にも広く親しまれています。
①手先を約30cm取り、胴に2周しっかり巻きます。
②たれを斜めに折り上げて手先の上に重ね、ひと結びします。
③下から出ているたれを内側に折り返して「輪」を作り、上から垂れている手先をその輪に通します。
④左右にキュッと引き締め、結び目が「小判型」になるように形を整えて、背中の中央または少し左右にずらします。
3. 激しい神輿渡御でもびくともしない「喧嘩結び」の手順
担ぎ棒が激しく擦れ合う現場で絶対に解けてほしくない場合に選ばれるのが喧嘩結び手順です。神田結びの変形でありながら、結び目をより強固に締め上げる構造を持ちます。
基本的な巻き方は神田結びと同様ですが、最後の引き抜きの工程で帯の端を完全に引き切らず、結び目の芯に固く食い込ませることで摩擦力を極限まで高めます。この祭り帯ほどけない結び方をマスターしておけば、肩を激しくぶつけ合う宮入りの熱気の中でも帯が解ける心配はありません。