バレーボールにおいて、通常の選手交代は1セットにつき最大6回(各チーム)までと決められており、副審への申請や交代ボードの掲出、記録席での記録作業を伴います。しかし、リベロだけはこの制限の枠外に置かれています。これがリベロの交代ルール詳細まとめとして知られる「リプレイスメント」と呼ばれる特権です。
リベロはボールがデッド(プレー停止中)であり、主審がサーブ許可の笛を吹く前であれば、副審へ通告することなく何度でも後衛の選手と交代できます。回数の上限はありません。ただし「交代してベンチに下がったリベロは、原則として1ラリーを経過しなければ再びコートに戻れない」というインターバルの制限が設けられています。後衛の守備が苦手な大型アタッカーやミドルブロッカーが後衛に回った瞬間、リベロがスッと入れ替わり、前衛に上がるローテーションが巡ってくると元の選手に戻るというサイクルを繰り返します。
一方で、攻撃面には極めて厳正なブレーキがかけられています。まずリベロがサーブを打てない理由は、リベロを「完全な守備専任」として位置づけ、攻撃の主導権を握らせないという国際バレーボール連盟(FIVB)の基本哲学にあります。サーブは現代バレーにおいて最初の強力な攻撃手段であり、これを認めてしまうと守備専門職としての競技バランスが崩れてしまうためです。(※米国の学生リーグなど一部の特殊ルールを除き、国際大会や日本の公式戦では一切認められていません)。
さらにスパイクや攻撃参加の制限も見逃せません。リベロはネットの最上部より高い位置にあるボールを相手コートに直接アタック(スパイク)完了することが禁じられています。加えて、セッターの代わりを務める際に最も警戒しなければならないのがアタックライン内のトス禁止ルールです。アタックライン(フロントゾーン)に足を踏み入れた状態で、指先を使ったオーバーハンドでトスを上げた場合、そのトスをアタッカーが「ネットの高さより上」からアタック完了すると反則を取られます。もし前衛エリアからトスを供給したい場合は、アンダーハンドで上げるか、アタックラインの後方(バックゾーン)からジャンプトスを上げる必要があります。