資産としての農地を評価する場合、宅地とは全く異なる価格形成ロジックを理解しなければなりません。1反農地価格相場は、全国一律ではなく立地区分によって天と地ほどの格差が生じています。
一般社団法人全国農業会議所がまとめた田畑売買価格の調査報告書等を精査すると、農業振興地域内の純農地(優良な集団農地)における田の取引価格は、全国平均で1反あたり約80万円〜120万円、畑では約50万円〜80万円程度が相場水準です。しかし、これが中山間地域や過疎指定地域に入ると、1反あたり10万円〜30万円以下に暴落し、実質的には「登記費用を負担してくれるなら無償(0円)で譲渡したい」という案件が急増しています。
対照的に、三大都市圏をはじめとする都市近郊の市街化調整区域や市街化区域内の農地であれば、将来の宅地転用期待から1反あたり数百万円から1,500万円超の値がつくことも珍しくありません。
一方、ランニングコストとなる1反固定資産税目安については、税制上の強固な優遇措置が存在します。地方税法に基づく農地評価が適用される純農地の場合、固定資産税評価額は極限まで低く抑えられており、1反あたりの年間税額は数百円から数千円程度に収まるケースが大半です。これが「農地は持っているだけなら税金がかからない」と言われる所以です。
しかし、ここには2026年現在の法改正環境下で最も警戒すべき「税制の落とし穴」が潜んでいます。