本作のドラマが大きく動く契機となったのが、秋の運動会です。クラス対抗の騎馬戦やリレーにおいて、絶対に勝つと誓い合っていた二人でしたが、白熱する勝負の中で大野君がバランスを崩して落馬し、白組の敗北が決定的となります。負けず嫌いな二人は、責任の所在を巡って互いに感情を爆発させ、クラス中が静まり返るほどの殴り合いの喧嘩に発展してしまいました。
それ以来、登下校も別々になり、口も利かなくなった二人。重苦しい空気がクラスを包む中、冬の学校行事である合唱コンクールがやってきます。クラス全員で課題曲の練習に励む中、二人のわだかまりは解けないままでした。しかし本番のステージで、ソロパートを担当していた大野君が過度の緊張と声変わりが重なり、突如として声が出なくなるアクシデントに見舞われます。
会場が騒然とし、大野君が立ち尽くしたその瞬間、隣にいた杉山君が大野君のパートを引き継ぎ、力強い歌声でカバーに入ったのです。二人とクラスメイトが歌い上げた挿入歌『おれたちの歌(作詞:さくらももこ/作曲:都倉俊一)』は、言葉を超えて二人の心を再び一つに結びつけました。完璧な歌唱で窮地を救った杉山君の行動により、二人の確執は完全に氷解します。
しかし、固い絆を取り戻した直後、あまりにも切ない知らせが届きます。大野君の家庭の事情による東京への急な転校でした。父親の仕事の都合という子どもには抗えない現実を前に、二人は残された時間を惜しむように過ごします。お別れ会の日、杉山君が大野君に贈った友情の証と、旅立つバスを見送る杉山君の涙は、視聴者の胸を激しく揺さぶる名シーンとなりました。