佐藤義朗アナの実家が営んでいるのは、登山・アウトドア・スキー用品の輸入卸および販売を手がける老舗企業「株式会社ニッピン(日野・日本用品株式会社)」です。1951年創業の同社は、東京・神田神保町や秋葉原に店舗を構え、本格的な登山愛好家やアルペンスキーヤーの間では伝説的なプロショップとして知られてきました。独自ブランド「メスナー(Messner)」のテントなどは、山岳関係者から絶大な支持を集めた名品です。
幼少期からアルペンスキー選手として世界水準のマテリアルに触れて育った彼にとって、スキーやアウトドアは単なる趣味ではなく、自身のアイデンティティそのものでした。父親が一代で築き、守り続けてきた企業を次の時代へどう繋ぐかという課題は、長男である彼にとって避けて通れない命題だったのです。
現在、彼は同社の会社社長・役員として経営の舵取りを担っています。かつての実店舗中心のモデルから、EC販売の強化、海外ブランドの独占輸入代理権の開拓、さらには自身のネームバリューやメディア知見を活かしたアウトドア関連のマーケティング事業へと事業構造の転換を図っています。
日本テレビのアナウンサー職は、30代半ばで年収1,300万円を超える高待遇です。そこを手放して中小企業の経営に飛び込むことには相応のリスクが伴います。しかし、彼が選んだのは安定したサラリーマンアナウンサーではなく、創業家の責任として家業を守り、アウトドア産業に自らの手で貢献するという道でした。