1970年生まれの毛新宇は、毛新宇の現在においても中国人民解放軍の軍事科学院に籍を置き、軍事戦略や毛沢東軍事思想の研究員として活動を続けています。かつて全国政協(中国人民政治協商会議)委員を長年務めていましたが、2018年の改選時以降は代表リストから外れており、国政の表舞台での露出は大幅に整理されました。
現地報道や北京の軍関係筋の動向を追うと、現在の彼は実質的な軍事指揮権や政治的決定権を持つ中枢からは完全に距離を置かれています。主な公務は、毎年9月の毛沢東忌日や12月の生誕記念日に北京の毛主席紀念堂を親族とともに参拝すること、あるいは軍関連の学術シンポジウムへの記念出席などに限定されています。
習近平体制が進める軍の近代化と規律強化(反腐敗キャンペーン)の潮流において、世襲的な象徴性のみで実務能力が伴わない軍高官は前面から退けられる傾向にあります。毛新宇も例外ではなく、政治的影響力を行使することは事実上封じられていますが、建国の父の血統を守る「国家の生きた文化財」として、手厚い身分保障と警護体制のもとで平穏な生活を送っています。