衝撃の元ネタとなったのは、1997年7月に公開された映画『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』(第25話「Air」)です。テレビシリーズの第25話と最終話が主人公の内面世界を描く前衛的な結末で幕を閉じたため、多くのファンが「本来描かれるはずだった本当の結末」を求めて劇場へ詰めかけました。
しかし、場内の照明が落ちて始まったスクリーンに映し出されたのは、胸のすくような反撃劇でもロボットアニメの王道展開でもありませんでした。ネルフ本部の病院、静まり返った病室で横たわる惣流・アスカ・ラングレーと、そこに現れた碇シンジの姿だったのです。重苦しい静寂の中、物語開始からわずか数分で観客はエヴァンゲリオン史上屈指の禁忌的なシークエンスを目の当たりにすることになります。