当時を知る熱心なファンや当時のアイドル誌記事を紐解くと、小島啓の脱退から長瀬智也の正式昇格までの展開はまさに怒涛のスピード感で進められていました。
長瀬智也はグループ結成初期から「TOKIOの弟分」のような立ち位置でステージに帯同しており、タンバリンを叩きながらバックで踊る姿がお馴染みとなっていました。しかし、ボーカルの小島が脱退したことで、デビュー曲『LOVE YOU ONLY』のレコーディング直前に長瀬へ白羽の矢が立ちます。当時15歳とは思えない抜群の存在感とハスキーで伸びやかな歌声は、プロデューサー陣の期待を大きく超えるものでした。
当時のファンコミュニティ(ファンクラブ会報や読者投稿欄、後のネット掲示板など)では、「小島くんの脱退は本当に寂しいが、長瀬くんが入ったことでグループの華やかさとロック色が一段と強まった」という受け止め方が主流を占めていました。小島啓という端正なギタリストの離脱は痛手であったものの、長瀬の加入によって「男臭く、泥臭く、親しみやすい」というTOKIO独自のアデンティティが一気に開花したと言えます。