成田昭次を語る上で外せないのが、伝説的バンド「男闘呼組」での活躍だ。1980年代後半、アイドル全盛の時代にあって、自ら楽器を持ち、生音で熱量溢れるステージを繰り広げた彼らは一線を画す異彩を放っていた。特に、1988年に公開された主演映画『ロックよ、静かに流れよ』は、当時の若者たちの心に強烈な爪痕を残した名作として知られる。
この作品で見せた不器用で真っ直ぐな演技とリアルなバンドサウンドは、まさに成田自身の生き様そのものだった。スクリーンの中でギターを抱えて叫ぶ姿に、多くの若者が衝動を覚えた。映画の持つ荒々しくも美しい青春の空気感は、後のJ-ROCKシーンに大きな影響を与え、成田昭次という唯一無二のギタリストの存在を決定づけたのだった。