Q1:立ち上がった瞬間に目の前が真っ暗になり倒れそうになります。自力で意識を保つ方法はありますか?
A1:立ちくらみや眼前暗黒感(視界が暗くなる現象)を自覚した瞬間、絶対にその場に立ち尽くして耐えようとしてはいけません。最も確実な対処法は、恥ずかしがらずに「その場にしゃがみ込む」か「可能であれば床に横になる」ことです。頭の位置を心臓と同じかそれより低くするだけで、重力による脳血流の低下を防げます。しゃがめない場合は、足をクロスさせて両足の内ももと腹筋に強く力を入れ、両手を組んで左右に引っ張り合う筋肉圧縮法(アイソメトリック運動)を行ってください。血圧が一過性に跳ね上がり、意識消失を食い止めることができます。
Q2:中学生や高校生が朝礼などで急に倒れるのは「起立性調節障害」でしょうか?
A2:学校の朝礼での長時間の直立や、起床時に倒れるケースでは、思春期に好発する起立性調節障害(OD)や迷走神経反射が強く疑われます。思春期は急激な身長の伸びやホルモンバランスの変化に自律神経の血管コントロールが追いつかず、脳血流が極端に低下しやすくなります。朝起きられない、立ちくらみ、午前中の頭痛や全身倦怠感を伴う場合、「サボり」や「怠惰」と決めつけず、速やかに小児科や思春期内科を受診させてください。適切な生活指導や薬物療法により、成長とともに改善するケースが大半です。
Q3:一度倒れたものの、数分で意識が完全に戻りピンピンしています。それでも病院に行く必要はありますか?
A3:必ず受診してください。意識が綺麗に戻ったからといって安全が保障されたわけではありません。特に恐ろしいのは、心室頻拍などの重篤な不整脈が一瞬だけ発生して自然停止した場合です。この場合、本人は意識が戻ると平気配に見えますが、数時間後や数日後に次の発作が起き、そのまま心肺停止に至るケースが実在します。また、倒れた際に頭部を打撲していた場合、数日〜数週間かけて脳内にじわじわと出血が溜まる「慢性硬膜下血腫」の恐れもあります。自己判断で完結させず、最低でも一度は循環器内科か総合内科で心電図等の基礎検査を受けておくことが不可欠です。