作品を語る上で欠かせないのが、身分差や複雑な人間関係が緻密に絡み合った登場人物たちの相関関係です。一般庶民の家庭から超富豪が通う英徳学園へ入学した牧野つくしを中心に、学園を支配する道明寺財閥の御曹司・道明寺司、静けさの中に憂いを秘めた花沢類、茶道家元の一門に育ったプレイボーイ・西門総二郎、裏社会にも顔が利く美作あきらの4人が対峙しました。
初期の対立構造から、赤札と呼ばれる学園内いじめへの抵抗、そして道明寺司がつくしの真っ直ぐな信念に惹かれていく純愛の展開は、視聴者を瞬く間に虜にしました。さらに、道明寺の絶対的な母であり巨大財閥のトップである道明寺楓(加賀まりこ)の冷酷な妨害、つくしの頼れる姉貴分である道明寺椿(松嶋菜々子)の助言、つくしの幼馴染である三条桜子(佐藤めぐみ)の嫉妬と和解など、脇を固める登場人物の心理描写がドラマに圧倒的な深みを与えていました。
この緻密なキャラクター設計こそが、単なる少女漫画の実写化にとどまらず、2005年のパート1(平均視聴率19.8%、最終回22.4%)、2007年の『花より男子2(リターンズ)』(平均視聴率21.6%、最終回27.6%)、そして興行収入77.5億円を記録した2008年の映画『花より男子F(ファイナル)』へと続く空前の大ヒットを生み出した土台です。