かつてコロナ禍を契機に急増した街のから揚げ専門店は、テイクアウト専門の小規模テナントを中心に出店を加速させました。しかし、内食回帰の落ち着きや原材料費・食用油の高騰が直撃した結果、ここ数年で急激な閉店ラッシュに追い込まれたのは記憶に新しいところです。そうした荒波をものともせず、からやまの店舗が右肩上がりの活況を維持している最大の理由は、最初から「揚げ売り店ではなく定食屋」として設計されていた点にあります。
からやまの店内に入るとまず感じるのが、オープンキッチンの活気と清潔感です。カウンター席とゆったりしたボックス席が効率的に配置され、注文からわずか数分で湯気を立てる揚げたての定食が運ばれてきます。この圧倒的な提供スピードを支えているのが、親会社であるアークランドサービスホールディングスが「かつや」で四半世紀かけて研ぎ澄ましてきたセントラルキッチンと厨房オペレーションのノウハウです。
看板商品の「カリッともも」は、鶏肉を特製のニンニク・生姜を使わない秘伝ダレに丸一日じっくり漬け込み、1個あたり約50gという大ぶりのサイズ感をキープしながら、外皮はパリッと、中は肉汁を閉じ込めたままムラなく揚がるオートフライヤー技術を採用しています。家庭では再現が極めて難しい「冷めてもサクサク、揚げたては極上」の食感を、税込700円〜800円台という手頃な価格帯で提供できるスケールメリットこそが、他の追随を許さない決定的な防壁となっています。