このような体育祭における音楽消費のダイナミズムは、大手レコード会社や音楽産業全体のマーケティング戦略とも深く連動している。
ソニー・ミュージックエンタテインメントやユニバーサルミュージックジャパンといった主要レーベルは、Z世代の学校行事における楽曲利用を意識したプロモーションを精力的に展開。SpotifyやYouTube Musicなどのストリーミングサービス上で「体育祭・運動会向け公式プレイリスト」をタイムリーに公開し、生徒たちの選曲作業をダイレクトにサポートする。
短尺動画プラットフォームであるTikTokでトレンド化したダンスナンバーが、そのまま校内放送のスピーカーを通じてグランドへ流れるサイクルは完全に日常化した。デジタルで火がついた熱気がリアルの学校現場へと流入し、さらなる熱狂を生み出す循環構造が確立されている。