TBS系列の制作拠点として半世紀以上の歴史を重ねてきたMSCだが、2026年の現在、その役割はどう変化しているのか。
業界関係者の証言や公開情報を総合すると、MSCは引き続きTBSドラマ・バラエティの主力収録拠点として機能している。特に、大型セットを要するバラエティ番組や、時代設定を持つドラマのオープンセット使用は他に代替が困難な需要를 生み続けている。また、配信プラットフォーム(Paravi改めU-NEXT、TBS系配信サービス等)向けのオリジナルコンテンツ制作が急増する中、スタジオの稼働率は従来と遜色ない水準を保っているとみられる。
一方で、放送局全体のコスト構造の見直しや制作スタイルの変化(ロケーション撮影比率の増加、リモート制作の部分的導入)は、大型スタジオ施設の在り方にも影響を与えている。MSCの広大な施設が今後どのように活用・最適化されていくのかは、日本のテレビ・映像産業の縮図として注目に値する。
また、外国資本を含む映像制作会社による施設借用、映画・CM・ミュージックビデオなどTBS以外のコンテンツへの解放も、収益多角化の観点から引き続き重要な戦略オプションとして位置づけられている。「TBSだけのスタジオ」から「映像産業全体のプラットフォーム」へ——その変容の可能性が、MSCの次の半世紀を占う鍵となりそうだ。