代官山はいさいキッチン現在の真相|閉店理由と12年の歴史を追う

代官山はいさいキッチン現在の真相|閉店理由と12年の歴史を追う

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「代官山で沖縄料理を食べる」と聞いたとき、一般的な大衆酒場のような赤瓦やオリオンビールの提灯が並ぶ光景を思い浮かべる人も少なくないはずです。しかし、はいさいキッチンが提示したスタイルは、そのステレオタイプを鮮やかに覆すものでした。ネットや一部のレビューでは「フレンチと沖縄料理の融合ビストロ」と称されることもありますが、公式コンセプトが明示しているのは「イタリアンレストランで研鑽を積んだシェフによる創作沖縄料理」です。

フレンチと形容されるほど繊細な盛り付けとソース使い、そしてイタリアンの技法をベースにした調理プロセスが組み合わさることで、代官山という街の空気に溶け込む「代官山 沖縄料理 ビストロ」という独自のジャンルを確立しました。

特にファンを惹きつけてやまなかったのが、既存の枠にとらわれないはいさいキッチン代官山のメニュー構成です。たとえば、じっくりと煮込んで余分な脂を落としたラフテーをバルサミコや赤ワインのニュアンスで仕上げたり、島豆腐やゴーヤをチーズやハーブと合わせたりする手腕は圧巻でした。なかでも不動の人気を誇ったのが以下の二大名物です。

  • 沖縄そばの麺を使った琉球パスタ:かんすいを使った独特のコシを持つ沖縄そばの麺をパスタに見立て、濃厚なトマトソースやオイルベースで仕立てたオリジナルパスタ。
  • 自家製パン生地のピザ:生地から手仕込みされたクリスピーかつもっちりとしたピザに、ゴーヤやポークランチョンミート、島唐辛子などを絶妙にトッピングした看板料理。

これらの一皿は、沖縄の豊かな食文化をリスペクトしながらも、感度の高い大人がワインとともに楽しめるディナーとして圧倒的な支持を獲得していきました。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。