リスナーが最も惹きつけられるのは、危険な香りを漂わせながらも、本質的にはどこまでもクリーンで熱狂的な音楽への没頭を歌っている点です。歌詞中には薬物を連想させるスラングや隠語が巧妙に散りばめられていますが、それらはすべて「ペンと紙」「マイク」「ターンテーブル」という表現者の武器へと結びついています。
「違法な手段に頼らずとも、極上の音楽と言葉の並びだけで人は意識を異次元へ飛ばすことができる」というメッセージは、彼ら自身のヒップホップに対する純粋なリスペクトと強烈な自負の表れです。世間のステレオタイプなラッパー像を鮮やかに裏切り、文化系的な執念によってリスナーの脳を直接揺さぶる構造こそが、この曲の持つ最大のカタルシスと言えます。