なぜリボーンOp「リッスン」は色褪せないのか?制作の裏側と現在

なぜリボーンOp「リッスン」は色褪せないのか?制作の裏側と現在

なぜリボーンOp「リッスン」は色褪せないのか?制作の裏側と現在とは一体何なのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

【プロの結論】喪失のトラウマを「反動のエネルギー」へ転換する創造的昇華

社会心理学および表現者のメンタルヘルス構造において、「重要な構成員の喪失(ロス体験)」は組織崩壊の引き金になりやすいとされています。かつての長者番付上位バンドや同級生バンドの多くが、メンバーの脱退を機に求心力を失い、解散や活動休止に追い込まれてきました。失ったピースを模倣して埋めようとすればするほど、過去の幻影に囚われて表現は痩せ細っていくからです。

しかしGOING UNDER GROUNDが『LISTEN TO THE STEREO!!』で見せた選択は、心理学でいう「リフレーミング(枠組みの再定義)」の極致でした。伊藤洋一の脱退という喪失を「哀愁の鍵盤サウンドからの解放」と捉え直し、外部の異能(ヒダカトオル)を招き入れて自らのルーツであるパンクを再起動させたのです。失った過去に固執せず、変化を受け入れて新しい初期衝動を自ら作り出すこと。本作の誕生プロセスは、キャリアの壁や組織の瓦解に直面するすべての現代人に対して、「どん底こそが最大の変革のチャンスである」という普遍的な人生訓を提示しています。

【リスナー適性診断】向いている人・慎重になるべき人の判断基準

本作および現在のGOING UNDER GROUNDの音楽世界に触れるにあたり、どのようなリスナーに真に響き、どのような人には違和感を生む可能性があるのか、明確な判断基準を提示します。

▼今すぐ聴くべき向いている人:

  • 『家庭教師ヒットマンREBORN!』の熱量とともに青春時代を過ごし、大人になって日常に閉塞感を抱えている人。
  • 理屈抜きにテンションを引き上げ、背中を力強く押してくれる痛快なギターロック・パワーポップを求めている人。
  • バンドを組んでおり、シンプルながら爆発力のあるコード進行とアンサンブルの極意を学びたいプレイヤー。
  • メンバー減少という過酷な試練を乗り越え、泥臭く進化し続けるロックバンドの生き様に胸を打たれる人。

▼慎重になるべき・あまり適していない人:

  • 「トワイライト」や「ミラージュ」のような、初期GOING UNDER GROUND特有の叙情的で繊細な日本語詞とピアノの音色のみを絶対視する人。
  • 緻密でプログレッシブなコード進行や、ハイファイで複雑な現代的トラックメイクのみを好むデジタルリスナー。
山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。