カオスな男性陣の中で一際光る存在だったのが、ヒロイン・古手川千紗役を演じた与田祐希だ。クーデレで時に冷酷な毒舌を吐き捨てる彼女の演技は、狂乱のストーリーにおける絶妙な清涼剤兼アクセントとして機能していた。金属バットを振り回し、蔑みの視線を送る彼女の姿にドMな歓喜声を上げた観客も少なくない。
そして、この怒涛のテンポ感を生み出した立役者が英勉監督である。『ヒロイン失格』や『賭ケグルイ』など、マンガ表現の映像化において類まれなる手腕を発揮してきた名将が、本作でもキレ味鋭いカット割りやCG演出を惜しみなく投入。一歩引いた視点からのコメディではなく、渦中に飛び込むような体感型青春コメディ映画を作り上げた。