リサイクル業界の外では、良かれと思って行われている行為が、実は現場で嫌がられ査定減額につながっているケースが多々あります。ネット上で流布する都市伝説や誤解をここで正しておきましょう。
誤解1:「缶は足でペチャンコにつぶして持ち込むのが親切?」
「持ち運びやすいように足で踏み潰すのがマナー」と思われがちですが、ヤードによっては過度につぶれた缶を敬遠するケースがあります。缶が完全に潰れていると、内部にタバコの吸い殻や異物が隠れていても外観検収で判別できず、自動選別機での比重選別ラインで弾かれる原因になるためです。多くの大型リサイクル工場では、入荷後に自社の大型プレス機で均一なブロック状(ベーリング処理)に圧縮するため、軽く手でへこませる程度、あるいは原形のままの方が検収スピードが上がり、歓迎される傾向にあります。
誤解2:「プルタブだけを大量に集めて売ると特別な高値がつく?」
昭和から平成にかけて学校やボランティア団体で流行した「プルタブ集め」。一部で「プルタブは本体とアルミの純度が違うため、外して集めれば高額で売れる」という言説が信じられていますが、これは明確な誤解です。現代の飲料缶は環境負荷低減のため「ステイオンタブ(缶から離れない構造)」が標準化されており、タブも缶胴も同一の高品質なアルミニウム合金で成型されています。わざわざ危険な思いをしてペンチでタブを切り離しても、ヤードでの買取単価は通常のアルミ缶スクラップ(UBC)と何ら変わりません。むしろタブをもぎ取る労力は完全にコスト倒れとなります。