トレードマークである濃いサングラス(度付きの眼鏡)にも、重要な裏設定が隠されています。ムスカの一族は長年、古い文献の解読や地下での研究生活を続けてきたため、極度の視力低下と光に対する過敏さを抱えていたとされています。
普段から光を遮るサングラスを着用していた彼にとって、「バルス」によって放たれた青白い閃光は、網膜を破壊するのに十分すぎる破壊力を持っていました。光の直撃を受けてサングラスが吹き飛び、視力を完全に失ったムスカは、もはや帝国の王ではなく一人の無力な人間に成り下がります。
そして迎える最期の死亡シーン。崩壊するラピュタの底部から、瓦礫やロボット兵の残骸とともに海へと落下していくムスカの姿が、画面の片隅にわずか数コマだけ描かれています。目を押さえながら豆粒のように海へと落ちていくその姿は、一時停止して確認するファンが後を絶たない有名なトリビアです。「人がゴミのようだ」と言い放った本人が、最後はゴミのように海へと消えていくという、宮崎アニメ屈指の強烈な因果応報がここに完結します。