肋木を自宅へ導入するにあたり、最も注意を払うべきは「壁の構造」と「製品の耐荷重基準」である。決して突っ張り棒感覚で設置できるものではない。大人が全体重を預け、時には反動を伴うダイナミックな動作を行うため、適切な下地処理を怠れば壁ごと崩落する危険がある。
設置において絶対に譲れないチェックポイントは以下の通りだ。
・壁の下地構造:石膏ボード単体への設置は厳禁。背面の柱(間柱)に直接ボルトで固定するか、構造用合板(厚さ12mm以上推奨)で壁面を全面補強する必要がある。RC(鉄筋コンクリート)構造の壁であれば専用アンカーで強固に固定可能だ。
・天井高とバーのクリアランス:最上段のバーにぶら下がった際、足が床につかない高さを確保しつつ、頭上に懸垂用のスペース(天井から20〜30cm以上の余裕)があるかを確認する。
・耐荷重とバーの材質:最低でも120kg以上、ダイナミックな自重トレーニングを想定するなら150kg以上の耐荷重試験をクリアしたモデルを選択する。バーにはしなやかで折れにくいブナ(ビーチ材)やアッシュ材が使われているものが望ましい。
・設置奥行きと動線:本体の厚みは通常10〜15cm程度と極めて省スペースだが、前方にマットを敷いてエクササイズを行うための床スペース(最低1.5m×2m程度)を確保しておくことが必須となる。
新築やリノベーション計画中であれば、設計士や施工会社に図面段階で「肋木用の合板下地補強」を依頼するのがもっとも確実で美しい仕上がりになる。既存住宅に後付けする場合は、間柱センサーを用いた下地探しか、専門の取り付け業者への依頼を推奨したい。