バッテリー上がりと救援手順を巡っては、インターネットやドライバー間の口伝で広まった危険な誤解が幾つか存在します。トラブルの拡大を防ぐために、それらの誤解を客観的事実に基づいて正します。
誤解1:「エンジンがかかった瞬間にケーブルを外せば完了である」
これは大きな間違いです。ジャンプスタートによってエンジンが始動した直後のバッテリーは、電力を完全に使い果たした「空っぽ」の状態です。セルモーターが回ったからといってすぐにエンジンを切ってしまうと、二度と再始動できません。エンジン始動後は、オルタネーターによる発電を促すため、最低でも30分から1時間程度はアイドリングを続けるか、車を走らせて充電する必要があります。
誤解2:「どんな車でもブースターケーブルさえあれば助け合える」
前述の通り、ハイブリッド車からガソリン車への救援は構造上不可能です。さらに、近年の電気自動車(EV)も同様に他車のジャンプスタート用電源としては機能しません。「同じ12Vバッテリーを積んでいるのだから大丈夫だろう」という安易な思い込みが、最新の電動化車両では致命的な回路損傷を引き起こす要因となっています。