日本国内に自生する野生の熊は、北海道に棲息するエゾヒグマと、本州および四国に生息するニホンツキノワグマの2種類のみです。同じ「クマ」という呼称であっても、生物学的な分類や生息環境、そして何より体格のスケールが根本から異なります。
両者の平均的な数値を並べると、その体格差は歴然です。
【ヒグマ(エゾヒグマ)の標準サイズ】
・体長(頭胴長):約1.5m〜2.3m
・体重(オス):約150kg〜300kg(秋の越冬前は400kgを超える個体も存在)
・体重(メス):約100kg〜180kg
【ツキノワグマ(ニホンツキノワグマ)の標準サイズ】
・体長(頭胴長):約1.1m〜1.5m
・体重(オス):約50kg〜100kg(晩秋には120kg前後に達することも)
・体重(メス):約40kg〜70kg
外見上の決定的な違いとして、ツキノワグマは胸部に三日月状の白い斑紋があり、木登りが得意なしなやかな体つきをしています。一方のヒグマは肩周りの筋肉が山のように盛り上がった「肩瘤(かたこぶ)」が発達しており、地面を掘り起こしたり大木を倒したりする強大な筋力を誇ります。生息域の重複はありませんが、重量ベースで見るとヒグマはツキノワグマのおおよそ2倍から4倍に達する巨大生物です。