ドラマ『恋はつづくよどこまでも』の魔王・天堂医師役で見せた伝説的なセンターパートは、今や日本のヘアカルチャーの教科書となった。だが、あれをただ真似しても佐藤健にはなれない。なぜなら、彼のヘアには緻密な骨格補正ロジックが組み込まれているからだ。
日本人の頭骨に多い「ハチ張り」と「絶壁」を解消するため、彼のスタイルは常に後頭部の丸み(ボリュームポイント)が高めに設定されている。そして最大の特徴が、瞳にかかるかかからないかの絶妙なラインで外側へ流れる前髪のカーテンだ。この毛流れが頬骨の張りを目立たなくし、顎のラインへ向かってシャープなV字の視線誘導を作り出す。顔の余白を削ぎ落とし、目元の陰影を強調する。あの人を射抜くような眼差しは、実は前髪の落ち位置によって半分デザインされていると言っても過言ではない。