幼虫が体内の未消化物を排出し、自らの体液とフンで土を固めて作る楕円形の小部屋。それが蛹室だ。蛹室を完成させた幼虫は「前蛹(ぜんよう)」と呼ばれるシワシワの動かない状態になり、皮の下で内部組織の解体と再構築を急ピッチで進める。
飼育者が最も注意すべきは、掘り出しのタイミングを見誤らないことである。前蛹の段階でマットを掘り返してしまうと、自力で蛹室を再構築できず死に至る危険が極めて高い。掘り出しを行うなら、脱皮してさなぎになってから最低でも3日から5日が経過し、外皮が透き通った綺麗な琥珀色(飴色)に固まるまで待つのが鉄則だ。ケースの底や側面に作った蛹室が崩れてしまった場合や、マットの著しい乾燥・過湿が見られる場合に限り、救出作業へと踏み切るのが望ましい。