秘密を守り抜いた結果、莫大な経済的損失が生じるという皮肉な事態も発生している。分散型金融(DeFi)や暗号資産のウォレット鍵、あるいは海外のオンライン銀行口座のアクセス情報を故人が完全に隠し通した結果、遺族が遺産を解約・相続できなくなるトラブルだ。
日本国内だけでも、アクセス不能となった暗号資産の推定総額は2026年時点で年間数百億円規模に上ると試算される。金融庁関係者は「プライバシーの保護と相続財産の透明化という二つの要請が真っ向から衝突している」と指摘。秘密を守ることの代償が、そのまま残された遺族の経済的負担としてのしかかる構図が浮き彫りになっている。