妊娠していないにもかかわらず体内で異常なhCGが生成され、検査薬をくっきり陽性に変えてしまう疾患も存在します。頻度としては稀ですが、見逃せない重大なサインです。
代表的なものとして胞状奇胎(ほうじょうきたい)が挙げられます。異常受精により胎盤をつくる絨毛組織がブドウの房状に異常増殖する病気で、通常の妊娠をはるかに超える大量のhCGが分泌されます。検査薬の判定線が異様な濃さを示したり、つわりが極端に重かったりするのが特徴です。
また、卵巣腫瘍や特定の絨毛性疾患、肺がんや胃がんなど一部の悪性腫瘍(hCG産生腫瘍)によっても尿中にhCGが漏れ出し、偽陽性を示すケースが報告されています。性交渉の心当たりがまったくないにもかかわらず陽性が出た場合は、婦人科あるいは内科での精密検査が強く推奨されます。