肩の負傷や腰の激痛——世界王者の称号を手にした後も、彼らを待ち受けていたのは過酷な現実だった。特に氷上復帰までのプロセスは、想像を絶する苦難の連続だったという。「もう一度滑れるようになるのか」という不安が重くのしかかる中、リハビリ生活を支えたのは他でもない互いの存在だった。
三浦璃来が不安を見せれば、木原龍一が温かい言葉と確かな技術で引っ張り、木原が身体の限界を感じたときには、三浦の底抜けな明るさがチーム全体を鼓舞した。怪我によって氷を離れざるを得なかった期間は、単なる停滞期ではなく、ふたりの「心の同調度」をさらに極限まで高める濃密な時間へと昇華されたのだ。