無限城の内部では、張り巡らされた空間操作によって鬼殺隊士たちが分断され、それぞれ宿命的な因縁を持つ上弦の鬼との命懸けの戦いが繰り広げられます。
我妻善逸 vs 新・上弦の陸・獪岳|兄弟弟子の決着と独自の型
兄弟子でありながら鬼へ身を堕とした獪岳と対峙した我妻善逸。師匠である元鳴柱・桑島慈悟郎が、弟子の鬼化の責任を取って切腹したという過酷な事実を知った善逸は、従来の怯懦さを完全に捨て去って単騎で挑みます。
獪岳が放つ黒い雷に対し、善逸は自ら編み出した雷の呼吸・漆ノ型「火雷神(ほのいかづちのかみ)」を一閃。一撃のもとに獪岳の頸を斬り落とし、兄弟弟子の確執に終止符を打ちました。
竈門炭治郎・冨岡義勇 vs 上弦の参・猗窩座|「透き通る世界」と狛治の記憶
無限列車編で煉獄杏寿郎の命を奪った仇敵・猗窩座に対し、炭治郎と義勇が共闘。義勇が痣を発現させ、炭治郎は父の教えから殺気を消す領域「透き通る世界」に到達し、猗窩座の頸を両断することに成功します。
しかし、猗窩座は頸を失っても崩壊を拒み、頭部を再生しようと暴走。その寸前、人間時代の記憶が蘇ります。病弱な父、恩師の慶蔵、そして愛する許婚・恋雪(こゆき)を隣町の剣道場に毒殺され、絶望の中で鬼となった「狛治」としての自分を思い出した猗窩座は、自らに技を撃ち込み、自害する形で浄化・消滅しました。
胡蝶しのぶ・栗花落カナヲ・嘴平伊之助 vs 上弦の弐・童磨|37kgの藤の毒
姉・カナエの仇である童磨と最初に対峙した胡蝶しのぶは、力及ばず全身を抱き込まれ、童磨の体内に吸収(捕食)されてしまいます。
しかし、これこそがしのぶの命を懸けた策略でした。しのぶは自らの体内に1年以上かけて体重とほぼ同量である37キログラム分の高濃度な藤の花の毒を巡らせており、童磨が吸収した瞬間に体内から肉体を融解させます。弱体化した童磨に対し、駆けつけたカナヲと伊之助(伊之助の母・琴葉の仇でもあった)が渾身の連撃を浴びせ、頸を切り落とすことに成功しました。
悲鳴嶼・実弥・無一郎・玄弥 vs 上弦の壱・黒死牟|400年の因縁と兄弟の絆
始まりの呼吸の使い手であり、日呼吸の開祖・継国縁壱の双子の兄であった黒死牟。最強の鬼を相手に、岩柱・悲鳴嶼行冥、風柱・不死川実弥、霞柱・時透無一郎、そして鬼喰いの特異体質を持つ不死川玄弥が挑みます。
無一郎は胴体を両断されながらも日輪刀を赫刀に変えて突き刺し、玄弥は黒死牟の肉片を取り込んで血鬼術の樹木で動きを封じます。悲鳴嶼と実弥が猛攻を加え頸を落とすものの、黒死牟も異形の姿へと再生を試みます。しかし、無一郎の赫刀に焼かれた傷口から崩壊が始まり、自らの醜悪な姿に生への執着を失った黒死牟は、弟・縁壱への劣等感と愛憎を抱えたまま塵へと消え去りました。この戦いで無一郎と玄弥は尊い命を落とします。