朝起きて皮膚に激しい痒みを伴う発疹を見つけた際、真っ先に行うべきは「何に刺されたか」の冷静な見極めです。トコジラミは夜間に暗闇を好んで這い出し、睡眠中の人間の露出した皮膚に取り付いて10分から20分ほどかけて吸血します。
トコジラミ刺され跡の特徴として最も顕著なのは、首、腕、手首、足首といった「布団から露出している部位」に、2〜3箇所あるいはそれ以上が一直線や帯状に並んで赤く腫れ上がる点です。移動しながら何度も吸血箇所を変える習性があるため、ダニのように衣服に覆われた腹部や太ももの内側ではなく、外気に触れている部位が集中的に狙われます。
また、刺された後の潜伏期間と痒みには個人差と免疫反応による時間差が存在します。初めて刺された段階では体内に抗体が作られていないため、刺されてから数日から1週間ほど経過した後に強いアレルギー反応として痒みが現れるケースが少なくありません。一方、2回目以降の吸血では即時型アレルギーが働き、翌朝には耐え難い痒みと直径1〜2センチメートル以上の強い紅斑(赤いしこり)が浮き出ます。
日常的に混同されやすい他の吸血昆虫・ダニ類との違いについて、客観的な比較データをまとめました。
トコジラミとダニの見分け方における最大の境界線は、「刺された場所」と「患部の数」です。ダニ類は衣服の隙間から潜り込んで皮膚の薄い隠れた部位を狙いますが、トコジラミは衣類の中へ潜る動作が苦手なため、袖口や裾から外に出ている素肌を広範囲に攻撃します。