シフォンケーキの命であるメレンゲは、砂糖を入れるタイミングと泡立て加減で性質が激変します。プロの現場では「しっかり冷やした卵白」を使用するのが鉄則です。
卵白は冷えているほど粘度が高く、きめ細かく強靭な気泡膜を作ります。砂糖を最初から全量加えてしまうと、砂糖の強い保水力によって卵白の泡立ちが阻害されてしまいます。そのため、砂糖は3回に分けて投入するのが鉄則です。
- 1回目:卵白のコシを切り、全体が白く粗い泡状になってから全体の1/3を投入。
- 2回目:気泡が細かくなり、ツヤが出始めた段階でさらに1/3を投入。
- 3回目:ハンドミキサーの筋が残る状態になったら残りを投入し、低速で1分間キメを整える。
目指すべきメレンゲの最終状態は、「ツノの先端がお辞儀するようにわずかに曲がる、滑らかな鳥のくちばし状」です。泡立てすぎたボソボソのメレンゲは卵黄生地と混ざり合わず、焼き上がりの大きな穴あきや縮みの原因となります。